業務用冷凍庫の革新「NICE-01(ナイス-01)」で食材の鮮度が保たれるわけ |
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冷凍・解凍後も食材は冷凍前に復元
業務用冷凍庫「NICE-01(ナイス-01)」は、常識を覆す冷凍庫の新製品です。
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高知大学物理学部 理学博士 北条 正司 教授 このシステムの使用により生体組織内の氷が微細化する事を共同研究しています。 |
【電子顕微鏡写真】 ごはんのNICE-01冷凍 ×300 | 【電子顕微鏡写真】 ごはんの通常冷凍×300 | |
新冷凍技術を利用した凍結乾燥による生物組織の高機能保存法の開発 共同研究中間報告 高知大学理学部 北條正司 |
NICE-01と一般的な業務用冷凍庫によるドロメの冷凍試験を高知大学大学院黒潮圏海洋学研究所にて行った結果です。 上の写真がNICE-01により冷凍したものを常温解凍したもの。下は通常の業務用冷凍庫による冷凍を同条件で解凍した電子顕微鏡写真です。 その違いはご覧の通りです。一般的な業務用冷凍庫では中央の背骨すら破壊されていますが、NICE-01では、背骨はもちろん周囲の筋肉、表皮も保持されて、ドリップも少なくプリプリとした食感もそのままです。 |
NICE-01冷凍庫による冷凍解凍試験(ドロメ断面) (ドロメ断面拡大) 写真提供:高知大学大学院黒潮圏海洋学研究所 |
一般的な業務用冷凍庫による冷凍解凍試験(ドロメ断面) (ドロメ断面拡大) 写真提供:高知大学大学院黒潮圏海洋学研究所 |
当初、直流・交流の2種類の電荷による振動が凍結を押さえ−20℃になって一気に凍結するために氷の結晶が大きくならないのではと考えられました。−60℃の冷凍庫などで急速冷凍する場合と同様な結果から、過冷却による急速冷凍が起こっているのではと予測されたからです。 しかし、高知大学による透過型電子顕微鏡での観察では、筋肉組織に於ける氷の成長には、通常の業務用冷凍庫での凍結もNICE-01による凍結も同様という結果が得られました。振動は一般的に過冷却の妨げになりますから、振動による過冷却は、否定されて当然なのかもしれません。 ところが、解凍後の観察では通常の業務用冷凍庫で凍結したものは、表皮を構成する最外層とコラーゲン層が剥離し、細胞構造も大きなダメージ受けているのに対し、NICE-01による冷凍では、解凍により、氷は再度細胞内の水分として戻り、生細胞に近い状態に復元しました。表皮もほぼ無障害で、冷凍前の新鮮な状態に復元していることが確認されました。 | ||||
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